電子回路

AnalogDiscovery買いました

アニキのおすすめのDIGILENT ANALOG DISCOVERYを購入しました。

2万円強で以下の機能が内蔵されています。
  • 2chオシロスコープ
  • 2chファンクションジェネレータ
  • 16chロジック・アナライザ
  • 正負5V電源
使ってみた感想としてはとにかく素晴らしいの一言に尽きます。
アナログ回路初心者への配慮がなされており、簡単な動作確認なら内蔵ファンクションジェネレータの出力をオシロに接続するだけで出来ました。ハンダ付けは不要です。
PCにある程度マシンパワーがあれば、趣味はもちろんのこと仕事でも使えそうな印象を受けました。
FFTもらくらく。
Analogdiscovery
ソフトウェアのインストール方法や操作方法などは公式サイトのyoutube動画を見るとすぐにわかるでしょう。
Analog Discoveryとは別に単体オシロスコープを購入する予定でしたが、ANALOG DISCOVERYだけで私の目的に間に合いそうなので取りやめました。
ただ頻繁に測定することを考えると素のままのANALOG DISCOVERYでは耐久性が不安だったので、秋月電子通商で売っている60MHz帯域のプローブを買いました。
これを取り付けるアダプタを作ってから、オシロとして運用予定です。
20130525_2115262

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データーシートで笑ってしまった

一発ネタですが…

このデータシート
…製品の小ささを強調したいのか、パッケージのイメージがめっちゃ小さい…w

Photo


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差動信号とシングルエンド、計装アンプ

最近知ったのですが、信号を伝える方式は
・1つの信号当り1本で伝えるシングルエンド
・1つの信号当り2本の信号を必要とする差動信号
の2つがあるようです。
差動方式の方が原理的にノイズに強く高速で、USBなどの高速インターフェースの信号伝達にも使われています。

大学の研究でこの差動信号を扱う必要性から、この信号をマイコンなどが扱えるシングルエンドに変換するための「計装アンプ」というものを最近はじめて知りました。
一般的にこの計装アンプは、センサーの出力などノイズに弱い微弱な差動信号を高いゲイン精度で増幅するために用います。
内部には等価的にオペアンプが3個あってブリッジアンプと減算回路を構成し、2本の入力信号の差の電圧を増幅して出力します。
詳しくは以下のサイトを見てください。
参考URL:
http://ednjapan.rbi-j.com/content/issue/2005/12/content04.html
http://www.analog.com/static/imported-files/jp/data_sheets/AD8221_JP.pdf

理系の大学生3年生レベルの知識があれば、ディスクリートのオペアンプと抵抗を組み合わせて同等の回路を作れるのですが、オペアンプ3個に抵抗が7個必要になります。半田付けめんどくさいし部品点数が増えて回路面積を無駄に消費しますね。

この計装アンプを用いれば、IC1個で超高精度な増幅を行えます。
また一般的に出力信号の振幅の中心を調整できるアジャスト端子がついているので信号を扱いやすい任意のオフセットに調整できます。

また、オペアンプを用いた増幅回路のゲイン精度は、使用する抵抗の精度に依存します。
計装アンプはレーザートリミングされた高精度な抵抗を内蔵するために外付けで高価な抵抗を取り付けることなく、高精度に増幅を行うことができます。

ロボットに関するアプリケーションとしては
・電流センサー
・アナログセンサーのアンプ
などに最適だと思う。

まあ、電流センサーはこれまた専用品(ACS712など)があるんだけどね。

*結論*
これからのロボット作りに計装アンプを生かそうと思います。
センサー系の回路の部品数を劇的減らすことができるかもしれません。

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タッチセンサー Ver.2

さて、やっとこさタッチセンサーの記事を書きます。

まず、タッチセンサーとは…、人の指が軽く触れただけでスイッチをON、OFFできるセンサーのことです。
よく卓上の蛍光灯のライトでタッチセンサーを使っているものがあるんですが、見たことありますよね?
ボタンを押したりすること無く、ピカピカの金属部を触れるだけで点灯するあいつです。

ところで、タッチセンサーの回路のことを簡単に調べると、かなり複雑な回路を目にします。
一般的に共振回路、LCR直列共振回路、半波整流回路(検波回路)などを含み回路規模も巨大になってきます。

タッチセンサーを作る他の手段としては、PIC1個でタッチセンサーを構成できるようです。ただしこの方法では当然PICの知識と、開発環境が必要になります。

さらに、タッチセンサー専用ICというものも存在します。デジキーで買えるようですが、発注にはクレジットカードと英語の知識と送料が必要ですね。

このblogでは、回路を工夫することで、秋葉原で買える汎用のIC二個だけで構成できるタッチセンサーを紹介します。

Fig.1は完成したタッチセンサーです。試作品(Ver.1)の動画はこちら

Photo_2

Fig.1 概観図

画像下へ伸びるリード線は電極(Fig.2の"PAD1")です。このリード線の先を適当なサイズに切って作ったアルミホイルの電極につなげます。

回路図を示します。(クリックで拡大)

Photo_6


Fig.2 タッチセンサー回路図


・背景と原理

人間の体はコンデンサーと同じ働きをします。人体帯電モデル (HBM: Human Body Model)によれば人体は等価的に100pFの静電容量と1500Ωの抵抗を持ちます。

簡単に言うと人体はコンデンサーです!(※参考 東芝の半導体信頼性ハンドブック 3.8.1 静電気破壊 (ESD))

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Fig.3 人体はコンデンサー (※抵抗は省略)

人間がタッチセンサーを触れたかどうか判断するのにこの人体のコンデンサー容量を、電気的に検出してあげればよいことになります。今回は、回路上の電極に人体が触れることでタッチしていることを検知します。


・構成

このタッチセンサーの動作を順に説明します。回路の機能はFig.4参照。

Photo_2

Fig.4 回路の機能

  1. RC発振器による矩形波発生(≒400kHz)

    Fig.5を見てください。論理回路のひとつであるNOT回路を2つ用いると、簡単に発振回路を構成することが出来ます。ここのサイト参照。

    Rc

    Fig.5 一般的なRC発振回路

    この回路の出力は、矩形波出力で発振周波数fは抵抗RとキャパシタCの積にほぼ反比例します。

    Eqn1

    Fig.4(a)の発振回路を見ると、使用しているロジックはExORですが、ExORは2個ある入力のうち片側をHi(5V)につないであげれば、NOTとして動作します。(表1参照)

  2. コンデンサー容量比較回路(遅延回路)

    Fig.4の(a)で発生させた矩形波(V1)を、IC1Dでバッファしてから、(b)の遅延回路&位相差検出回路に入力します。
    (バッファとは、電気回路において前後の電気的な関係を絶ち、互いに干渉することを防ぐことを言います。)

    (b)を見ると遅延回路は2個ついています。一つは抵抗R3とコンデンサーC6で構成される1次のLPF(ローパスフィルター)、もう一つは抵抗R4と電極PAD1に触れる人体の静電容量(コンデンサー容量)です。

    LPFについては、Fig.6を見てください。この回路は入力された矩形波に、"抵抗値×コンデンサー容量"に比例した遅延を与えて出力します。

    Lpf_2

    Fig.6 RCローパスフィルター

    PAD1に人体が触れて容量が増加すると、Fig.4 IC1Cの入力の10番にはよりdelayが大きい(遅れている)波形が入ります。

  3. ExORを用いた位相差検知

    まずExOR回路について解説します。ExOR回路とは排他的論理和と呼ばれています。回路図上のシンボルはFig.7を見てください。

    Exor
    Fig.7 ExORのシンボル

    真理値表は表1になります。
    (真理値表とはデジタル回路の入力と出力の関係を表す表です。たとえばAに1(5V)、Bに0(0V)が印加されたときは、表1の3行目を見ると出力が1(5V)になることが分かります)

    表1 ExORの真理値表

    Exor_2

    ここで注目してほしいのが、入力AとBのどちらか片方が1のときのみ出力Xが1となるということです。

    例として、Fig8のような位相がdだけずれた2つの矩形波A、BをExORに入力したときの出力Xを考えてみることにします。ここでTは矩形波の周期[s]、dは位相差[s]です。

    Photo_4

    Fig.8 ExORのタイミングチャート

    Fig.8をみると、1周期でXが1になっている時間は2dである分かります。もう少し物理的な表現をすると、このXはAとB、2つの矩形波の位相差を表しています。

    …ここでタッチセンサー回路に話を戻します。
    Fig.4にて位相差検出を行うExOR(IC1C)の入力9、10には、C6と人体のコンデンサー容量の大きさに応じて、それぞれ位相の遅れたFig.6のBのような信号が2本入力されます。よく見るとこれらの波形にはなまりがありますが、単純に位相の変化した矩形波(Fig.8のAとB)に近似して問題ないです。
    結果としてV3にはFig8のXのような波形が出ています。この波形のdは、C6と人体のコンデンサー容量で変化するわけで、この変化を検知してタッチセンサーにします。

  4. LPF

    まずFig.4を見ると、(C)LPFが遮断周波数(カットオフ周波数)が5Hz程度ときわめて低くなってます。
    そのため、位相差を検出した出力のV3に入力される約400kHzの矩形波は、その平均値であるDC成分を以外はフィルタを通過できません。
     
    そのためFig.9の矩形波Xをフィルタに入力すると、位相差に比例した直流の平均電圧(ピンク色の直線)が出力がFig.4のV4に出てきます。

    Photo_5
    Fig.9 平均電圧の出力

    このとき平均電圧Vaveは図5の周期Tと位相dを用いて

    Eqn2

    と表されます。位相差がd=0[s]のときは、Vave =0[V]、d=T/2[s]のとき(度数法で言う180°ずれたとき)Vave=5[V]でとなります。

  5. コンパレータ

    Fig.4の(d)の基準電圧生成部では、ボリューム(可変抵抗)を使って任意の0~2.5Vの電圧を作ります。

    これを(e)のコンパレータ回路を用いて電圧を比較している。(※オペアンプのLMV358をコンパレータとして使っています)
    この回路はFig.4の基準電圧よりもV4よりが高ければ0V、低ければ5Vというデジタル信号を出力します。

  6. 周辺回路と注意
    • コンパレータからの出力は、そのままでも良いのですが調整のしやすさなどを考えて発光ダイオード(LED)を光らせて出力をモニターできるようにします。LED1がそれに相当します。
    • R8は電流制限抵抗なので、ほしいLEDの明るさに応じて調整してください。1kΩだとすこしまぶしいです。
    • 抵抗R7は、オペアンプ保護のために入れています。JP1はコネクターです。私は3ピンのL字のコネクターを用いています。
    • 回路図上では"5V"や"GND"が点在しています。回路図上で明示されていませんがこれらはたとえば5Vは5V同士、GNDはGND同士ですべて接続されています。なぜ回路図上に描かれないかと、回路図が複雑になって読みにくくなるためです。
    • オペアンプやロジックICは"能動素子"なので動作させるにはエネルギーを供給する必要があります。明示されていませんが、ICには電源の5VとGNDをしっかりつなげてください。
    • ICを安定させて動作させるために、ICの5VピンとGNDピンの間に0.1μFのコンデンサーを付けてください。これをバイパスコンデンサーと呼びます。
    • 誤動作を防ぐために、Fig.4にあるようにLMV358の入力端子(5番と6番)はGNDに接続しておくこと。7番の出力はどこにもつなげてはいけません。
    • 面白いことに、このタッチセンサーは電極を絶縁しても動作します。私はアルミホイルの電極の上にセロハンテープを貼って絶縁しています。こうすることにより静電気放出(ESD)による回路の破損も避けることが出来ます。
    • 実はIC2個でタッチセンサーを2個構成することが出来ます。私が作った試作品(Ver.1)ではそうでした。ちょっと考えてみると面白いです。
  7. 調整方法

    タッチパッドに人体が触れていない状態で可変容量コンデンサーC6を調整し、V4が1[V]程度になるようにします。

    次に可変抵抗R21をまわして適当な感度、つまり人体がタッチパッドに触れたときのみLEDが点灯するように調整します。

  8. 部品リスト

    回路に用いた部品と詳細、購入先について表2に示します。

    表2 部品リスト

                                                   
     

    部品名

     
     

     
     

    購入先

     
     

    R1R8

     
     

    チップ抵抗(2125サイズ)

     
     

    サトー電気

     
     

    R21

     
     

    可変抵抗 コパルST-4TB-10K

     
     

    鈴商

     
     

    LED1

     
     

    青色2125サイズLED

     
     

    秋月電子通商

     
     

    C1,2,4,5

     
     

    チップキャパシタ(2125サイズ)

     
     

    サトー電気

     
     

    C6

     
     

    可変容量キャパシタ 京セラCTZ3E-40C

     
     

    鈴商

     
     

    74AC86F

     
     

    クアッドExOR TC74AC86F

     
     

    鈴商

     
     

    LMV358MM

     
     

    汎用オペアンプ LMV358 (MSOPパッケージ)

     
     

    秋月電子通商

     
  9. 参考文献
    1. デジタル IC で RC 発振器
      http://210.155.219.234/EleKey.htm
    2. タッチセンサ J-tokkyo
      http://www.j-tokkyo.com/2008/H03K/JP2008-017432.shtml
    3. Webで学ぶ 情報処理概論 EXOR 回路
      http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/glossary/exor_gate.html

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